抜け毛は1日平均100本?髪の毛がよく抜ける!そんな悩みを医師が解説

抜け毛は1日平均100本?髪の毛がよく抜ける!そんな悩みを医師が解説

毛には硬さにより「硬毛」と「軟毛」に分類されます。更に「硬毛」は長さにより頭髪、髭、腋毛(わきげ)、陰毛などの「長毛」と眉毛(まゆげ)、睫毛(まつげ)、鼻毛などの「短毛」に分類されます。腋毛(わきげ)、陰毛は思春期になるとアンドロゲン(男性ホルモン)の作用により硬毛に変わりますが、これらを「終毛(または「性毛」)」といいます。
毛はほぼ全身にありますが、手掌、足底、口唇、陰部の一部には存在しません。

 

髪の毛はどこで作られるの?髪の毛の構造を理解しよう

抜け毛は1日平均100本?髪の毛がよく抜ける!そんな悩みを医師が解説

頭髪の構造についてですが、皮膚から外に出ている部分を「毛幹」、皮膚の中にある部分を「毛根」といいます。毛根は「毛包」で包まれており、毛根の下端は膨らんで「毛球」となり、その中には「毛乳頭」という細胞の塊のようなものが入っています。

毛乳頭には毛の栄養を司る血管や神経がつながっています。毛乳頭の上部を覆うように

毛母細胞があり、これが分裂して毛が作られています。

 

また、毛母細胞の間にあるメラノサイト(色素細胞)が毛にメラニンを供給するため、毛は黒色を呈します。またすべての毛包は皮膚表面に対して傾いています。その毛包から真皮へ斜めに「立毛筋(りつもうきん)」という平滑筋(へいかつきん)が走っています。

立毛筋は寒気や情緒の変化などで収縮し、毛を直立させて鳥肌を形成させます。立毛筋の上方には「皮脂腺」があり、皮脂を毛管腔内に分泌します。

抜け毛は平均1日100本!髪の毛の毛周期(毛の成長サイクル)

 

抜け毛は1日平均100本?髪の毛がよく抜ける!そんな悩みを医師が解説

 

全身には約500万本もの毛が存在し、そのうち頭髪は約10万本(日本人の平均)ですが、

それぞれ成長期→退行筋→休止期からなる「毛周期」を繰り返します。

 

頭髪の成長期は2〜6年と一番長く、毛球では毛母細胞が活発となり、細胞分裂を繰り返すことで盛んに頭髪を作り出しています

退行期では成長を続けていた毛母細胞の働きが弱まり、毛包が退縮します。

2〜3週間ほどで頭髪の成長が止まり、休止期へと進みます。

休止期では毛母細胞の働きが完全に止まり、萎縮した毛乳頭は退縮した毛包の下方へ

離れ、毛球は退化します。髪が抜け落ちる期間は3〜4ヶ月続きます
ちなみに1日に頭髪の伸びる速度は0.4㎜/日で、年間1m程度伸びます。

 

頭髪の中で成長期毛は約85%であり、休止期毛は約15%です。 正常では、1日平均50〜100本の休止期毛が自然に抜け落ちます。 毛周期は1本ごとに異なっており、毎日退行期から休止期へと移行して抜けていく頭髪もあれば、毎日成長期へと移行して成長し始める頭髪もあります。

従って毎日の抜け毛は生理的なものであり、起床時に枕に残る抜け毛やシャンプー時の抜け毛の本数を気にかける必要はありません。

 

また新生児や出産後の女性では、休止期毛の割合が通常よりも増加するため、一時的に頭髪が減ります(休止期脱毛)。薬剤、甲状腺機能異常、染毛剤による接触皮膚炎なども休止期脱毛の原因となります。

抜け毛の原因となる毛周期の乱れ

毛周期が乱れると成長期が短くなり、退行期や休止期に早く移行するため抜け毛が増えます。毛周期は日々の生活習慣やストレス、男性ホルモンの影響などさまざまな原因で乱れます。頭髪が抜ける原因としては以下の5つ要因が挙げられます。

髪の毛が抜ける原因【AGA(androgenetic alopecia)】

抜け毛は1日平均100本?髪の毛がよく抜ける!そんな悩みを医師が解説

日本人男性のAGAの発症率は役30%とされています。思春期以降に増加する男性ホルモンである「テストステロン」が、AGAを促進する遺伝子「5α還元酵素」によって「ジヒドロテストステロン(DHT)」になることで、髪の毛の成長期を短くなり、抜け毛が増えます。

髪の毛が抜ける原因【ストレス】

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ストレスにより交感神経が緊張し血管が収縮すると、頭皮や頭髪への栄養が行き渡らずに抜け毛が増えます。またストレスによる睡眠不足により、育毛に必要な成長ホルモンの分泌が低下すると抜け毛が増えます。

髪の毛が抜ける原因【生活習慣】

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栄養バランスの偏った食生活や過度なダイエットは、頭皮への栄養不足を招き抜け毛が増えます。また過度な飲酒や喫煙も抜け毛を増やす誘因となります。

髪の毛が抜ける原因【正しくないヘアケア】

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頭皮に合わないシャンプーやトリートメントは頭皮にダメージを与え、抜け毛の原因となります。

髪の毛が抜ける原因【季節要因】

抜け毛は1日平均100本?髪の毛がよく抜ける!そんな悩みを医師が解説
一般的に抜け毛が多い季節は秋で少ない季節は春とされていますが、抜け毛が多い季節には個人差も大きいです。

春は生活環境の変化や花粉症などストレスの影響を受けやすく、夏は紫外線による頭髪・頭皮へのダメージや冷房による乾燥、冷たい飲食物による身体の冷えなどの影響を受けやすいです。秋は夏のダメージが蓄積された結果、一年の中で特に抜け毛が多い時期と言われています。冬も寒さや乾燥の影響を受けやすくなります。

髪の毛が抜けないための抜け毛対策

では、抜け毛を減らすためにはどのような点に気をつければ良いのでしょうか?ご家庭でもできる対策として以下の4つをご紹介します。

髪の毛が抜けないための抜け毛対策【育毛剤使用】

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頭皮環境を整え、頭髪の維持と成長をサポートする効果が期待できます。ドラッグストアなどで簡単に手に入れることができる反面、皮膚炎など頭皮トラブルを生じる得るため注意が必要です。毛成分の配合が多いクリニックで処方される育毛剤が望ましいです。

髪の毛が抜けないための抜け毛対策【バランスのとれた食事】

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頭髪はケラチンという硫黄を含んだタンパク質でできています。
ケラチンをつくるためには「含硫アミノ酸」というアミノ酸を含んだタンパク質を増やす必要があります。含硫アミノ酸は体内で合成されない必須アミノ酸であるため、普段の食事から摂取する必要があります。
含硫アミノ酸を多く含む食品としては魚類(アジ・サバ・イワシ・サンマ)、肉類(鳥のササ身やヒレ肉)、乳製品(チーズなど)、鶏卵、大豆食品(豆腐・納豆)などがあります。

髪の毛が抜けないための抜け毛対策【睡眠の質の向上】

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睡眠の改善は「成長ホルモン」の分泌を促します。成長ホルモンは毛母細胞に働きかけて、髪の毛を修復したり抜け毛を予防したりする働きがあります。

髪の毛が抜けないための抜け毛対策【自分に合った正しい頭皮ケア】

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自分の頭皮のタイプに合ったシャンプーを選ぶ、「ブラッシング」を習慣づけるなど、毎日のヘアケアで頭皮環境を整える事ができます。シャンプーは髪の毛だけでなく頭皮

まで指の腹でマッサージするように洗います(爪を立てない)。最後は洗い残しがないよう丁寧にすすぎましょう。

 

この記事を監修した人

AGA治療男たちの美容外科医師田崎公

田崎 公(たさき いさお)医師

 

日本形成外科学会 専門医
1995年佐賀医科大学卒業。形成外科を専門とし、多数のオペを熟し経験を積む。2013年にドーズ美容外科佐賀院の院長に就任。不安を抱え来院される患者様に対して、親身かつ的確なオンリーワン治療を提案。患者様へ質の高い美容医療を提供するため、美容医療の現場で日々研鑽に励む。得意分野である外科的治療においては、繊細な手技を駆使して患者様への負担を最小限とし、傷あとをより美しく仕上げることをモットーとする。

 

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