薄毛がコロナを重症化!男性患者79%がAGAの報告?
薄毛は新型コロナウイルス感染症を重症化させるといった報告や仮説が、海外では散見されます。ここでは「薄毛はコロナをどの程度重症化させるリスクがあるのか」「薄毛がコロナを重症化させる原因について」解説します。
薄毛はコロナを重症化させる?
イギリスから、新型コロナウイルス感染症に関する多くの研究が報告されています。
その報告の1つに、男性のアンドロゲンの濃度と新型コロナウイルス感染症の重症化に関連性があるというものがあります。
また、米ブラウン大学教授の研究から、アンドロゲンは新型コロナウイルスの能力を、高める可能性があるとも報じられています。
実際に、スペインの3つの病院で、新型コロナに感染した男性122人の内、79%が薄毛であったことや、イタリアのヴェネト州でアンドロゲン除去療法を受けていた前立腺がんの男性は、新型コロナ罹患が4分の1になったという研究結果も報告されています。
また、アンドロゲンとコロナウイルスの関連性はAGA(男性型脱毛症)の方が重症化しやすい、女性や子供より男性の方が重症化や死亡する確率が高いことなどの裏付けともなっているようです。
薄毛がコロナを重症化させている原因
男性の薄毛の原因のほとんどがAGA(男性型脱毛症)です。
AGA(男性型脱毛症)はDHT(ジヒドロテストロン)を生成することで、発毛サイクルの乱れを起こし、通常3〜6年で髪の毛が生成し脱毛していくのに対し、AGAではこの
サイクルが数ヶ月〜1年となります。これによって髪の毛が十分に成長する前に脱毛し、薄毛、抜け毛を引き起こします。
また、DHTはアンドロゲン(男性ホルモン)の一種です。これが毛母細胞のアンドロゲン受容体に結合し、毛母細胞の働きを低下させます。そしてウイルスを活性化させる働きに繋がるプロテアーゼという酵素の生成を増加させます。
そのため、AGAの方はアンドロゲン(男性ホルモン)の一種であるDHTの濃度が濃いことから、アンドロゲン受容体に結合しやすく、ウイルスが活性化しやすいために、
新型コロナウイルスが細胞に侵入しやすく、感染した際に重症化しやすいと言われています。
薄毛でコロナを重症化させない方法
男性ホルモンの濃度が濃いことで、薄毛の原因となり、これによってアンドロゲン受容体に結合しやすく、ウイルスが活性化しやすいために、コロナが重症化するといったことを説明しました。
AGA治療ではDHC(男性のホルモンの一種)の生成を抑えることで、抜け毛を予防し薄毛改善していくのが、最も一般的な治療方です。フィナステリドのような治療薬を服用する方法がこれにあたります。そのため、AGA治療を行えば、コロナが重症化しずらいのか?といったことを考えがちですが、現状はAGA治療をしている人がコロナウイルスへの感染率が少ないといった報告はありません。そのため、薄毛の方にとって薄毛対策がコロナウイルス感染確率を下げるといった訳ではありません。
コロナウイルスに感染しない。といった根本での対策をする必要があります。
現状は、テレビでも報じられているような、マスクの着用、不要不急の外出を控える、アルコール消毒、ソーシャルディスタンスを保つ、などの感染対策を実施して、
感染しないように努めましょう。
まとめ
AGAは新型コロナウイルス感染症を重症化させる可能性があります。
仮説段階ではあるものの、
・新型コロナウイルス感染者には薄毛の男性が多いこと
・アンドロゲンによるウイルスの活性化が、新型コロナウイルスの感染に関連している
・AGAの原因となるDHTがアンドロゲンの活性化の原因となることが確認されています。
ただし、AGA治療が新型コロナウイルス感染予防対策にならないことはご理解ください。
また、薄毛治療をしている人がコロナウイルスへの感染率が少ないといったことではありません。手洗い、マスク着用といった従来の新型コロナウイルス感染予防対策を実施して、感染しないように努めましょう。