育毛や抜け毛対策を7つAGA治療の専門医が教えます
「育毛と抜け毛対策にはフィナステリドが有効です」とよくネットや広告で見かけますが、本当はあなたの頭の状態によって効く治療と効かない育毛や抜け毛に関する治療法があります。
今回はすでに4万人以上の育毛と抜け毛に悩む患者さんを診察してきたAGA治療の専門医である院長に、具体的に症状や進行具合に合わせた育毛と抜け毛対策について教えてもらいます。
■この記事を読んでわかること
・育毛の治療には育毛剤と育毛シャンプーが有効です。
・抜け毛にはフィナステリドと注射薬が有効です。
・症状別にどんな育毛と抜け毛対策をすればよいのかわります。
ではそれぞれについて詳しく説明していきます。
目次
症状別、育毛と抜け毛対策について
ここでは症状別に育毛や抜け毛対策を説明しています。
ご自身に合う育毛や抜け毛対策を見つけるための参考にしてください。
特に、抜け毛対策は全員一律にこれをやればいいといったものはなく、どのくらい症状を改善したいかによって方法は代わってきます。
育毛
育毛での大切なことは次の3つです。
①成長ホルモンを分泌させて育毛を促す
②髪の毛の成長に必要な栄養を摂取する
③頭皮の血行を良好にする
また、これらのお金を掛けずに今すぐ始めれる具体的な方法について説明します。
対策/症状 | 髪の毛に成長に必要な栄養を摂取する | 成長ホルモンを分泌させて育毛を促す | 頭皮の血行を良好にする |
---|---|---|---|
健康的な食事 | ◯ | ||
十分な睡眠 | ◯ | ||
頭皮マッサージ | ◯ |
①髪の毛の成長に必要な栄養を摂取する
育毛には髪の毛が育つための栄養が必要です。
栄養価がありバランスが取れた健康的な食事を行うことで育毛が効果的になります。
育毛治療その1:健康的な食事をする
②成長ホルモンを分泌させて育毛を促す
睡眠中は成長ホルモンが分泌され、髪の毛が成長します。
十分な睡眠を行うことで育毛へと繋がります。
こちらで詳しく説明しています。
育毛治療その2:十分な睡眠を取る
③頭皮の血行を良好にする
頭皮の血行が良好でなければ髪の毛に栄養を渡すことができません。
また、髪の毛は生命維持のために絶対に必要なものでないことから、他の箇所に比べて栄養が行き渡りにくい場所でもあります。
そのため、頭皮の血行を良好にすることで育毛が効果的になります。
育毛治療その3:頭皮のマッサージを行う
抜け毛対策
男性のほとんどの抜け毛の原因はAGA(男性型脱毛症)である可能性が高いです。
実際に成人男性の30%がAGAだと言われています。
抜け毛を抑制する上で症状をどのレベルまで改善したいか、または維持したいかによって治療法が異なります。
①抜け毛を抑え、現状維持をしたい | ②抜け毛を抑え、髪の毛が生えやすい状態をつくりたい | ③抜け毛を抑え、ハリやコシのある髪の毛を育てたい | ④抜け毛を抑え毛髪を太くして、発毛したい | |
---|---|---|---|---|
フィナステリド | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
ミノキシジル | ◯ | ◯ | ||
カクテル注射 または HARG療法 |
◯ | |||
医療ヘッドスパ | ◯ | ◯ | ◯ |
①抜け毛を抑え、現状維持をしたい
薄毛の原因である抜け毛を抑えることで、これ以上薄毛を進行しないようにする方法です。
そもそもAGAでは髪の毛が生えてから抜けるまで2〜6年のところが数ヶ月〜1年ほどになってしまっているので、これを改善することで現状維持が可能です。
オススメの治療
抜け毛対策その1:フィナステリド
②抜け毛を抑え、髪の毛が生えやすい状態をつくりたい
抜け毛を抑えながら、頭皮環境を整えて頭皮の血行を良くすることで、発毛・育毛
しやすく改善をします。
オススメの治療
抜け毛対策その1:フィナステリド
抜け毛対策その5:医療ヘッドスパ
③抜け毛を抑え、ハリやコシのある髪の毛を育てたい
抜け毛を抑えながら、頭皮環境を整え、今生えている髪の毛を太く・長く・丈夫に育つように働きかけます。
オススメの治療
抜け毛対策その1:フィナステリド
抜け毛対策その2:ミノキシジル
抜け毛対策その5:医療ヘッドスパ
④抜け毛を抑え毛髪を太くして、発毛したい
抜け毛を抑えながら、頭皮環境を整え、今生えている髪の毛を太く・長く・丈夫に育つように働きかけます。
オススメの治療
抜け毛対策その1:フィナステリド
抜け毛対策その2:ミノキシジル
抜け毛対策その5:医療ヘッドスパ
+
抜け毛対策その3:カクテル注射
または
抜け毛対策その4:HARG療法
育毛剤やサプリメント、シャンプーはどのぐらい効くのか?
育毛剤やサプリメント、シャンプーは、ドラッグストアなどで比較的簡単に入手ができ、育毛や抜け毛対策としても有効な方法です。
ここではそれぞれの効果について解説します。
育毛剤
育毛剤に脱毛の防止効果や発毛効果はありませんが「髪が細くなった」「抜け毛が増えた」といった悩みに有効な場合があります。
基本的に育毛剤の効果は「頭皮環境の改善」といった側面が大きく、頭皮の気になる
箇所にだけピンポイントに直接塗ることで、頭皮の乾燥を防いだり、血行促進を促します。
そのため、フケやかゆみといった頭皮トラブルの予防やケアが可能で、髪の毛が成長し易い頭皮の環境を作る外用薬です。
関連記事:育毛剤って本当に効くの?市販の育毛剤おすすめ人気ランキング10選
サプリメント
サプリメントは普段の食事から十分な栄養を摂取できていない方には有効です。
サプリメントとはそもそも栄養補助食品で、1日3食の食事から摂取できていない栄養を補う役割を担います。
髪の毛が成長するには、主成分であるタンパク質や、タンパク質の合成を促す亜鉛と
いった様々な栄養が必要です。
栄養価の低い食事や、栄養の偏った食事ばかりでは、髪が細くなったり抜け毛の原因となります。
こういった場合にサプリメントがあれば、食事で補いきれなかった栄養を簡単に摂取
することが可能になります。
関連記事:育毛サプリメントのおすすめ10選!選び方やノコギリヤシの成分、副作用についても解説
シャンプー
市販の一般的なシャンプーでは界面活性剤などの洗浄力の強い成分が含まれていて、
汚れと共に必要な皮脂まで洗い流してしまうことが懸念されます。
一方、育毛シャンプーであれば汚れは落としながらも育毛に必要な皮脂は残したまま、
頭皮の洗浄が可能です。
また、育毛シャンプーはその他、頭皮にダメージを与えるシリコンなどの成分も含まれておらず、逆に育毛に有効な成分が含まれています。
そのため、育毛に適した頭皮環境を作るのに有効な効果を持つのが育毛シャンプーなのです。
関連記事:育毛シャンプーって薄毛に効くの?男性用の育毛シャンプーは市販でも効果はあるのか?
抜け毛対策に一番効くものは何なのか?
抜け毛対策として一番効くのは、投薬や注射薬などの治療です。もちろん、抜け毛と
いっても原因は色々とありますが、成人男性の抜け毛の原因はほとんどがAGA(男性型脱毛症)です。
また、成人男性の30%以上がAGAだといわれています。
AGAの場合には、男性ホルモンの一種であるテストステロンと5αリダクターゼといわれる体内の酵素が反応することで脱毛が起こります。
この反応を阻止し、抜け毛を防ぎ、薄毛対策であったり薄毛の進行を食い止める方法
こそが投薬や注射薬などの治療となっています。
具体的な投薬や注射薬などの治療については、この記事の後半でも解説しています。
育毛治療その1:健康的な食事をする
髪の毛は食事で摂取した栄養から生成され育ちます。つまり十分な栄養が摂取できていなければ、髪の毛が成長することができず育毛を妨げることとなります。
また、ファーストフードやインスタント食品などの栄養価の少ない食事や、過度な
飲酒、揚げ物などの高脂質な食事は栄養が不足して育毛を妨げるだけでなく、血行不良という点でも育毛の妨げとなります。
そのため、バランスの取れた健康的な食事で髪の毛が成長するための十分な栄養を摂取してあげることは大切です。
育毛治療その2:十分な睡眠を取る
育毛にとって睡眠は非常に重要な役割を果たします。 なぜなら睡眠中は成長ホルモンが分泌され髪の毛が成長するためです。
また、この成長ホルモンは副交感神経の働きによって分泌され、副交感神経は
夜の20時〜夜中の2時が最も活発に機能するため、成長ホルモンの分泌が活発になるのもこの時間帯です。
そのため、夜の20時〜夜中の2時はできる限り睡眠を取り育毛に努めるのがオススメです。
育毛治療その3:頭皮のマッサージを行う
育毛に頭皮のマッサージは有効です。
マッサージには血行促進の効果があります。
頭皮をマッサージしてあげることで、頭皮の血行がよくなり効率的な育毛へと繋がります。
栄養は血液を通して運ばれ、頭皮や髪の毛に与えられます。
そのため、頭皮のマッサージを行い血行を促進してあげることで、摂取した栄養を効率的に頭皮や髪の毛に与えられます。
逆に、頭が固いなど血行が悪い場合にはいくら栄養を摂取しても、その栄養が頭皮や髪の毛まで届かず育毛を妨げる可能性があります。
また、シャンプーの洗髪中にマッサージをしてあげると手間にならず、簡単に毎日できるためオススメです。
抜け毛対策その1:フィナステリドを含む投薬
フィナステリドは抜け毛対策に有効な成分として有名です。
AGAの抜け毛の原因となる「テストステロンと5αリダクターゼの作用」を防ぐことで、抜け毛を抑える効果があります。
そのため抜け毛対策としての治療としては、厚生労働省からも抜け毛予防の効果が認められた「プロペシア」や、そのジェネリック製品にあたる「フィナステリド」といったフィナステリド成分を含む投薬による治療が一般的です。
抜け毛対策その2:ミノキシジル
ミノキシジルは発毛作用を持つ成分として知られています。
ミノキシジルは髪の毛の生成を促す細胞の活性化や血行促進といった効果があります。
そのため、薄毛が進行している場合にフィナステリドと併用することで脱毛と発毛の
効果が期待でき、薄毛対策として有効です。
ミノキシジル成分を含む治療薬としては内服薬と頭皮に塗るタイプの外用薬があります。
内服薬は効果が高いと言われる一方で副作用が懸念されています。
そのため厚生労働省が定める皮膚科ガイドラインの中でも、発毛作用が認められて記載があるのは外用薬のミノキシジルのみです。
抜け毛対策その3:カクテル注射
カクテル注射とは、フィナステリドやミノキシジルといった抜け毛対策に有効な成分を、頭皮に直接注入する治療法です。
注射と聞くと痛いイメージを持つ方もおられますが、特殊な注射器で頭皮を冷却しながら治療を行うため、痛みはほとんどありません。
また、今ではノーニードルメソセラピーといって針を使わずに注入する注射治療法
もあります。
投薬のように毎日飲んだり、塗ったりするものではないため、メンテナンスの頻度が
低いといったことが特徴です。
また、直接頭皮の中に有効成分を注入することから効果も高いといった特徴があります。
抜け毛対策その4:HARG療法
薄毛の根本的な治療に新たな可能性を示しているのがHARG療法です。
この治療法では、成人の脂肪幹細胞から抽出したタンパク質を冷凍乾燥させたAAPEパウダーを用い、150種類以上の成長因子により毛母細胞や周囲の幹細胞を活性化させ、
頭皮や毛根の再生を促進します。
元から持っている毛根や毛母細胞を再生させるため、薄毛・抜け毛を根本的に治療することが可能であり、増毛や自毛植毛とは異なり、長期的な発毛効果が期待できます。
HARG療法は世界的に多くの臨床試験でその効果が確認されており、男女問わずに効果が見られます。
特に女性には高い効果が見られることが報告されています。ただし、治療費は一般的には高額であり、注射による一時的な痛みや腫れ、赤みなどの軽度な副作用も存在します。
AGA治療の専門医としては、HARG療法は薄毛治療の新たな展開を示す非常に魅力的な手法であると言えます。
しかし、高額な治療費と軽度な副作用を考慮し、患者と共に最適な治療法を選択することが求められます。
育毛治療の比較とまとめ
育毛治療として「食事」「睡眠」「マッサージ」について説明しました。
これらは全て育毛に有効ですが効果が異なります。
食事:育毛に必要な栄養を摂取する
睡眠:成長ホルモンの分泌を促し、摂取した栄養を髪の毛に変換する
マッサージ:血行促進効果があり、食事で摂取した栄養を頭皮や髪の毛に届きやすくする
このようにそれぞれ違った効果があり、どれか1つを行うといったものではなく、
これら3つを行うことで育毛がより効果的なものとなります。
抜け毛対策の比較とまとめ
効果 | 手軽さ | 頻度 | 費用 | |
---|---|---|---|---|
フィナステリド |
○ |
○ |
毎日 |
○ |
ミノキシジル |
△ |
○ |
毎日 |
○ |
カクテル注射 |
◎ |
○ |
月1~2 回 |
△ |
HARG療法 |
◎ |
○ |
年2~6回 |
△ |
フィナステリドやカクテル注射には、テストステロンと5αリダクターゼの作用を抑制し、脱毛を防止する働きがあります。
一方、ミノキシジルは血行促進の効果による抜け毛防止の効果はあるのですが、基本的に発毛効果に期待できる治療成分です。
そのため、抜け毛を防止するといった点ではミノキシジルよりフィナステリドの方が有効です。
また、カクテル注射やHARG療法は頭皮に直接有効成分を注入することから、投薬より効果は高いと言われています。
さらに、注射薬は投薬のように毎日摂取する必要もなくカクテル注射であれば月に1~2回、HARG療法であれば1年に2~6回で済みます。 ただし、投薬に比べ費用が高いことが懸念点です。