タバコを吸うとハゲるって本当?喫煙と髪の毛の関係を調べてみました

タバコを吸うとハゲるって本当?喫煙と髪の毛の関係を調べてみました

「タバコを吸うとハゲる」という話を聞いたことがあるでしょうか。特に喫煙者は、非喫煙者からそのように言われたことがある人もいるかもしれません。今、世界的に禁煙や減煙、分煙の動きが広がっていますが、同時に喫煙に関する研究も進められています。ここでは、その中からタバコと髪にまつわる研究成果をご紹介。喫煙と薄毛の関係を明らかにしていきます。

日本におけるタバコの歴史と喫煙者の現状

本題に入るまえに、日本の喫煙者の現状についてふれておきましょう。

日本にタバコがもたらされたのは、1500年代後半といわれています。その後、江戸時代には禁煙令が出されたり、時期によっては材料であるタバコの耕作すら禁止されたりするほどのブームを呼び、喫煙の習慣は広く庶民に広がっていきました。さらに、明治時代には「タバコ産業の国営化」、大正時代に「紙巻きタバコが刻みタバコを製造量で上回る」などのトピックを挟みつつ、(戦後の物不足の時期を除き)一貫して市場は成長。年間販売本数も1977年に3,000億本を突破しますが、1996年の3,483億本をピークに減少に転じています。

なお、喫煙者の数が多かった時期はマナーや規制もゆるく、病院の待合スペースや電車のホームでの喫煙も許容されていました。しかし、時代とともに、おもに健康の観点から禁煙運動が始まったことにより、喫煙者の数は減少、2016年の販売数量は1,680億本とピークから半減しています。

「平成27年国民健康・栄養調査(厚生労働省)」によると、2015年に「タバコを毎日吸っている」と答えた人は17.0%、「時々吸う日がある」は1.2%、つまり20%弱の日本人に喫煙習慣があることがわかりました。ちなみに、「タバコを毎日吸っている」と答えた人の割合は「30~39歳の男性」の40.0%が最も多く、働き盛りの男性にとってはまだまだ喫煙が身近であることがうかがえます。

タバコを吸うとハゲるって本当?喫煙と髪の毛の関係を調べてみました

タバコに多く含まれる「ニコチン」が髪に与える影響

では、まだまだ身近な喫煙は、体と髪にどのような影響を与えるのでしょうか。よく知られているのは、喫煙が各種の「発がんを促進」するということ。また、老化の促進や肌などへのダメージも明らかになっています。

タバコに含まれる「ニコチン」の影響は、髪にも及びます。タバコを吸うと、ニコチンの作用で血管が収縮し、血の流れが悪くなってしまうのです。血流が滞ると酸素の体内の運搬が滞り、酸素を使いながら健康な髪を作る毛母細胞の活動が邪魔されることになります。ニコチンの影響で細くなった毛細血管では、頭皮や毛母細胞の一つひとつまで十分な量の酸素を届けられなくなります。その結果、毛髪が作られなくなるのです。つまり、タバコに含まれるニコチンは、髪にとって害でしかありません。さらに悪いことに、髪に害を与えるのはニコチンだけではなかったのです。

タバコの煙に含まれる「一酸化炭素」は、自身と周囲の髪にダメージ

タバコの煙に含まれる「一酸化炭素」も、髪への影響が大きいことがわかっています。一酸化炭素もニコチン同様、血の流れを悪くする原因となるのです。酸素は血中のヘモグロビンと結合しますが、一酸化炭素は酸素よりもはるかに強くヘモグロビンと結合してしまうため、肝心な酸素が入り込む隙を与えません。このことが毛母細胞の活動を邪魔することになります。

喫煙者がニコチンや一酸化炭素、タールを取り入れてしまうことは自己責任の範囲といえますが、実際は副流煙のほうがニコチンも一酸化炭素もタールも多く含んでいることがわかっています。つまり、喫煙者の近くにいる人の毛髪に、喫煙者以上のダメージを与えてしまう点で、副流煙は余計に性質が悪いといえるでしょう。自分はもちろん、周囲の人の毛髪のことを考えるのであれば、できるだけ速やかに禁煙することをおすすめします。

広がる禁煙ムーブメントにのって髪を守ろう

タバコを吸うとハゲるって本当?喫煙と髪の毛の関係を調べてみました

日本では2003年、受動喫煙の防止に関わる健康増進法が施行されたのを皮切りに、禁煙治療に対する保険適用や、たばこ税及び価格の大幅な引き上げ、各自治体による受動喫煙防止条例の施行など、さまざまな禁煙施策が行われてきました。

それでも、WHOの「たばこ規制枠組条約」で求められている内容に比べると、日本の対策は不十分であると指摘されています。つまり、今後も禁煙の流れは続くわけです。元々はストレス発散のために始めた喫煙かもしれませんが、今後は新しいストレスを生むだけの習慣になりかねません。そして、現段階でもそれを感じている人(喫煙者)もいるでしょう。

もちろん、ストレスは毛髪にとって良いものではありません。タバコを吸えないストレスで毛髪にダメージを与え、吸うことでも(みずからと周囲の)毛髪にダメージを与えてしまう喫煙という習慣。そろそろ真剣に禁煙を検討すべきタイミングがきているのではないでしょうか。